【医師の副業No1】産業医について【プラス月10万を目指そう】

医師の副業について、講演会やバイトなど様々なことを経験してきましたが、やはりNo1は「産業医」で間違いないです。

私はバイトだけをしている医師ではなく、メインとして常勤で病院で働いていながら、副業として産業医をしています。

勤務医やバイト医問わず、ローリスクハイリターンの『産業医』について説明したいと思います。

・ローリスクで副業を考えている医師

・バイト先を探している大学院生(医師免許所持)

・研修医(初期研修を終えたらバイトができます)

・医師に興味がある人

目次

産業医の種類

主にバイト先として考えている医師に向けて無駄な説明を省いて要点だけ分かりやすく説明しますね。

お堅い内容は、産業医斡旋サイトとか医師会サイトに書いてますのでそちらを参考ください。

産業医は2種類あります。

形態:企業で常勤の産業医として勤務する。

従業員数:1,000人以上の事業所。

勤務:週4〜5回6〜8時間。

収入:年収で1,000〜1,500万円前後。

内容:状況としては普通の勤務医と変わらない。ただ、勤務医より圧倒的に楽。

形態: 企業で非常勤の産業医として勤務する。

従業員数: 50人以上1,000人未満の事業所が対象。

勤務: 月1〜4回で1回あたり1〜2時間。ほとんどの事業所が月1回で1回あたり1時間がほとんどです。

収入: バラツキがあるが、主流は月1回1時間で3万円。

状況としては外来バイトなどと変わらないが、業務内容は外来などよりは圧倒的に楽。ほぼ仕事がなく1時間以内に終わることがある。

特にこのブログを読んでいる皆様は、「専属産業医」ではなく「嘱託産業医」としてのバイト先を考えておられると思いますので、「嘱託産業医」にスポットを当てて説明させてもらいます。

嘱託産業医のメイン業務

細かいことは省略して大事な職務だけ言いますと、

❶安全衛生委員会の参加

❷健康診断のチェック

❸超過勤務の職員の面談

❹メンタル不調者の面談

❺職場巡視

ですね

嘱託産業医で勤務する事業所はマイルドなところが多くて、工場のようなハードな職場巡視は少ないです。基本的に通常のオフィスのようなところが多いイメージです。

安全衛生委員会の参加

1〜2ヶ月に1回は安全衛生委員会が開催されます。そこに参加することが求められます。

安全衛生委員会とは、労働者の安全や健康の衛生面について議論する場です。

実際のところ、50〜200人の小規模の事業所では、毎月議論する内容がないので大体1時間以内で終わるところがほとんでです

工場などの危険性を伴う事業所ではヒヤリハットやインシデントなどを話し合うので、きっちりしていることもあります。

どうしても参加できない場合は、議事録に目を通してサインしたり、WebでZoomなどを利用して参加することもあります。

健康診断のチェック

健康診断を実際にやらされるわけではないです。ここは誤解されがちです。健診を実際やるとハードワークですが、嘱託産業医に任されるのは、健康診断を受けた後のチェックです。

具体的には、異常値がある人に対して、受診を勧めるなどのアドバイスをすることになります。

ですので、健康診断を受けた中からピックアップして助言することになります。

超過勤務者の面談

残業時間がかなり超過している人に対して面談を行います。月80時間以上で面談するケースが多いです。

面談内容を行って、どれくらい精神面と身体面に悪影響が出ているか把握することになります。企業ごとにチェックシートが準備されており、事前にそれを記載してもらっていて、その記載をもとに面談を進めていきます。

ほとんどの人が、超過勤務をしていても「大丈夫」という「ストレスがほぼゼロ」という回答が多いので、面談の時間としては長くはなりません。

ただ、なかなか言い出せない人もいることは事実なので、そこは面談で引き出すことも必要な時があります。

超過勤務者に対する面談を行なった後に、その面談者と事業者にコメントを提出します。

このような感じで記載しています。

これをもとに管理者がどのように対応するか判断していただくことになります。

メンタル不調者の面談

事業所によってはメンタル不調で休職している職員さんが数名おられます。

そのような職員さんは、基本的に精神科の主治医のもとで治療を受けています。

産業医は何をするかとういうと、精神科主治医が就労可能と判断したときに、産業医として面談を行い、実際に勤務できるかどうか「お墨付ける」ことになります。

企業ごとに「メンタル不調者に対する復帰プログラム」が策定されており、それに沿って産業医として承認していくだけですので、必ずしも精神科に精通している必要はありません

ただ、最近はどの企業もメンタル不調者が増えていて、精神科医を求めているオファーが多いのは間違い無いです。ですから、精神科医のほうが産業医としては優位です。

時折、メンタル不調が発生し相談されることがありますが、その場合、精神科受診を勧めることになります。紹介状を記載し受診した結果をみて、勤務継続かどうか判断します。

職場巡視

工場以外はほぼ必要ないケースが多いです。

ただ、オフィスでも整理整頓ができていないオフィスで避難経路が妨げられている場合、モニター作業が多い仕事で椅子が安物すぎて腰痛が発生しかねない場合(VDT症候群)などは、さすがに注意したりします。

工場は巡視して危険な箇所を教えてもらいながら、把握し意見を求められたら答えるという形です。

嘱託産業医に依頼される時間について

安全衛生委員会は1時間以内に終わるところが多く、それに月一回参加することを求められることがおおいため、契約としては月1回1時間が多いです。

事業所に勤めている従業員が多い場合は、2時間のところも少なくはないです。

1時間で契約している場合で超過勤務面談やメンタル不調者面談が発生した場合は、契約以上の時間が必要となりますので、その場合は、プラスで手当が発生します。

仲介業者にもよりますが、15分あたり○千円という形が多いです。私の知る限り15分あたり5,000円というのが多いですね。決して安くはないです。

なかには、1件あたりいくらという形態もあります。私の知る限り、1件あたり3,000円〜9,000円とばらつきがありますが、やる気が起きなくなるほど安くはないです。むしろ、時間があればプラスになるので美味しい案件になります。もちろん、超過勤務やメンタル不調は無くなって欲しいのですが。

まとめ

嘱託産業医は、勤務医でもバイト可能な超ローリスクハイリターンな副業で、バイト効率からするとNo.1は間違い無いでしょう。

講演会も時間単価は一見大きいように見えますが、依頼されるにはそれなりに実績やステータスが必要ですし、準備にもかなりの時間を要します。

コロナワクチンバイトもかなりのリターンが見込めますが、時間拘束が長く、また、コロナワクチンが実施している期間しかやっていないため、持続性という点で見劣りします。

今回は、嘱託産業医にスポットを当てて、業務の内容について説明しました。

次に、産業医の資格の取得方法、産業医のオファーの受け方をご説明いたします。

参考にしていただければ幸いです。

👇つぎの「産業医のなり方」についてです。ぜひ参考にしてください。

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この記事を書いた人

総合内科専門医と循環器専門医資格をもつ精神科医の備忘録です。
①医療のこと(循環器、精神科領域中心)
②子供の受験のこと(小学6年生 浜学園 公文)
③投資のこと(米国中心の投資について)
④時短家電のこと
⑤論文のこと(論文の読み方、書き方など)

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