ブログは毎日記事を更新しているものの、 まだまだ赤字の零細ブログですが、その他の副業がそれなりに形になってきました。
ブログを作った経緯や経過については過去記事を参照ください。
ブログの表と裏がわかっていただけると思います。
ブログを3ヶ月ほぼ毎日続けてわかったこと〜その1〜
2022年3月7日よりブログを開始しました。 今回は、ブログは初めてちょうど3ヶ月が経過しましたのでその経過をさまざまな角度からご報告いたします。 色んなジャンルの記...
副業が成長してきた結果として、 副業を雑所得あるいは個人事業主として処理すると税金がとんでも ない額になってきました。
住民税と所得税を併せて四桁万円を超えてしまいました…
副業のほうはキチンと法人を設立し管理するほうがさまざまなメリ ットがあると考え法人を設立する決心をしました。
そして、今回、法人を設立することのメリット、 デメリットを私の意見として説明させていただきます。
どんな医師でも私の意見に当てはまるわけではないことを了解した うえで、読み進めていただければ幸いです。
また、医師でなくても副業でそれなりの収入があれば、 法人設立のメリットはあります。
それなりの収入とは、本業の給与収入が1,000万円以上あって、副業が年300万円くらいあれば法人設立のメリットが大きくなると考え ます。
本業で安定したキャッシュフォローを確保して副業でも稼ぐ。
そして、 いつしか副業が本業を凌駕したときに独立を検討するのも一つかも しれません。
でも、やはり、いきなり独立するのは不安がありますよね。
そもそも副業をやり始めたときは、 副業が本業に勝てるイメージはつきにくく、 安定した収入を得るまでに時間もかかります。
周囲からの反対意見もありますよね。
「本業をやめて副業のみで稼ぐだと!そんなこと許さん!」
という感じで怒られることもあるかもしれませんね。
本業を軸として、副業で稼ぐのが一つの理想ですね。 収入を得られるスキームが二通以上あると心にもゆとりができます 。
ただ、時間単価の悪い副業はオススメできません。 時間単価が悪いために結果的に労働時間が長くなるだけでは、 身体的に疲労が重なり、 結果的に体も心も害する可能性があるからです。
例外として、今は時間単価が悪いが、 将来的に華が開く副業はやる価値がありますよね。 私のブログも将来そうなればいいなと思いながら、 毎日隙間時間にブログを書くためにPCをカタカタしています。
では、私の実体験に基づいた、会社設立までの経緯、 そのメリット、デメリット、 さらにはかかった費用などを赤裸々に説明したいと思います。
なお、私個人の見解であり、 会社設立は皆さんに共通してメリットを享受できるものではありま せん。 一つのケースとして参考程度にお読みいただければと思います。
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✔︎ 副業として収入がある医師(医師でなくても良い)
✔︎ 副業を考えている医師(医師でなくても良い)
✔︎ 事業をしたいと思っている医師(医師でなくても良い)
✔︎ 何かしないといけないなと思っている医師(医師でなくても良い)
目次
会社設立までの経緯
いろいろな過程を経て副業を少しずつ始めていました。
もちろん、 公立の病院勤務では副業禁止なのでできません。
前提として、私立の病院での勤務でしか不可能です。
これは医師以外の公務員の方もいっしょですね。 公務員の方も副業は厳しいと思います。
私立病院でも副業禁止をしている病院もあるとおもいます。ただ、 こっそりバイトしている医師も多いですし、何より「講演会」 も立派な副業です。
ここは個々の倫理観にもよると思いますが、 本業に影響がなければ副業すればよいというのが私の意見です。
私自身、 本業に影響ない程度に副業をこつこつ始めていました。
本業収入(勤務医としての給与)に副業収入を合わせると、 副業収入は雑所得なので給与所得と合わせて税率が40% 以上になりました。
副業で経費をあげられるとはいえ、かなり限られてしまうので、 かなり税金で持っていかれてしまうことが続きました。
恐るべき累進課税制度
しばらく無抵抗に多額の税金を納めてきました。
コロナ前は講演会で年間200万円くらいのときもありましたが、 約半分は税金で持っていかれてました。
講演会って、非常にコスパ悪いんですよね。
パワーポイントでスライド作るのですが、 それがかなりの時間がかかります。
また、同業のプロ(医師)のなかで話さないといけないので、 緊張感がえげつないときもあります。
いずれにせよ、 頑張ってやった講演会の半分が税金と思うとつらい気持ちでした。
そこで、いろいろと勉強をしました結果、 法人設立する決心をしました。
法人設立のメリット
やはり最大のメリットは、 経費にできる幅が広がるという点でしょう。
あるケースを想定しましょう。
税引き前の額面で本業が2, 000万円の給与所得、副業が500万円の雑所得で計2, 500万円の収入があったとします。
そして、所得税と住民税が合わせて40%であるとします。
さまざまな控除などの結果、課税所得が2, 000万円。
この場合、所得税と住民税は、この課税所得の2, 000万円に40%かかりますから、 800万円が所得税と住民税を合わせた額になります。
つまり2, 500万円稼いだとしても800万円は税金として納めなくてはい けません。
社会保険料が200万円くらいであると仮定すると、手取りは2, 500-800-200=1,500万円が手取りとなります。
すなわち、(2,500-1,000)÷2,500✖️100= 60%しか手元に残りません。
これは、裏を返すと…
1万円のものを購入するには、10,000÷0.6=16, 666円を稼ぐ必要があります。
と、いうことになります。
これは非常に大事な考えだと思います。
所得税と住民税が40%の人は、 ものを購入するときやサービスを受けるとき約1. 6倍の値段を想定したほうがいいということです。
税率40%の医師ならば、 当直バイトで一晩5万円くらいが相場だと思います。
しかし、手元に残るのは60%なので3万円だけです。
ものやサービスを受けるときに、それが3万円であったとすると、 当直バイトで得た5万円と同等の価値があるのか、 立ち止まって考えられるようになります。
個人で車を買う場合
500万円の車を新車で購入することになったとします。
先ほどの収入があった場合、手取りの1, 500万円から支払うことになります。当たり前ですけど、 ここが大事です。
つまり、500万円の車を購入するには、500万円÷0.6= 833万円を稼ぐ必要になります。
そう考えると税金込みで考えるとすごく高く感じます。 さらには消費税もかかりますからね。
もちろん、100% このような計算が成り立つわけではありません。
買った車を1週間のうちに2日副業で使用する、 残りの5日はプライベートで使用する場合などは、 副業の雑所得分に経費として挙げられると思います。
ですが、プライベートと按分しないといけませんので、 経費率は低くなってしまいます。
法人で車を買う場合
では、法人で買う場合はどうでしょうか?
先ほどの設定と同様に、
本業が2,000万円、副業として会社設立し、 その売り上げが500万円であったとします。
500万円の車を法人名義で買ったとすると、
500万円を6年で減価償却することとなるので、
定額法で減価償却した場合、1年あたり500×0.167= 83.5万円を経費にできます。
減価償却というのは、「今年は車を購入したので、 250万円かかりました」と、 250万円すべてを経費とするのではなく、「今年は50万、 翌年に50万、翌々年に50万円…」というように、 250万円を何年かで少しずつ経費にするというルールのことです 。新車と中古車では異なります。
ここで大事なのは、経費は、 所得税や住民税がかかる前の売り上げから払うことができます。
税金後から支払うのと、 税金前から支払えるのに大きな違いがあります。
Before tax と After taxの違いは大きすぎます。
大事なポイントですね。
大事なポイントですね。
車以外に経費を使わないという過程をすると、
法人税はざっくり25%程度なので、かかる税金は(500- 83.5)x0.25=104万円が税金で、 312万円は会社に残ることになります。
本業は2,000万円ですが、 ざっくりと所得税と住民税の合計は550万円が税金となるので、 法人の税金と合わせると650万円くらいになります。
すなわち、税金だけでいうと、『法人なしー法人あり= 800万円ー650万円=150万円』も違ってくるんです。
税理士費用など毎年絶対かかるランニングコストが40〜50万円としても100万円は変わってきますね。
さらに、ガソリン代、車検代、修理費用、 保険代などなど車にまつわるランニングコストがすべて経費にでき 、法人所有であると、税金がかかる前に支払えます。
個人の所有ですと、 税金を支払った後にランニングコストを支払うことになるので、 気持ち的には1.6倍高く支払っているイメージになります。
逆に、法人で支払う場合は、40%引きの気持ちになれます。全然違います。
逆に、法人で支払う場合は、40%引きの気持ちになれます。全然違います。
車以外にも経費をあげることができれば、 どんどん払う税金は少なくなっていきます。
つまり、図にすると以下のようなイメージになります。
税理士さんの費用、 会社の最低限の運営費などを考慮しても十分に法人のメリットがあ ります
Before tax と After taxの違いを理解すると企業のメリットがわかる。
副業が300万円以上あれば会社設立がオススメ
本業の給与所得が1000万円以上で所得税率が33%あり、 副業が300万円以上あれば会社設立がオススメです。
なお、本業の給与所得と副業合わせても所得税率が33% に満たない場合は、会社設立のメリットは少ないです。
理由は、法人税率25%とあまり変わらないからです。 合算して個人事業主か雑所得のほうがいいかと思います。
所得税率が33%以上であれば、本業(給与所得)を継続しながら、副業で会社を設立するメリットがある。
法人設立に伴う必ず必要なランニングコストは、税理士の費用、 最低限の税金など合わせると毎年40~50万円です。
仮に年間300万円の売り上げであるとすると、 この必要なランニングコストを引いた250万円から経費が使える ことになります。
しかし、年間300万円に満たないと、個人の所得税+住民税= だいたい40%と法人税率25% の差から生まれるうまみが減って、 必要なランニングコストを考慮すると損をする可能性が出てきます 。
つまり、300万円の売り上げだと、
会社設立しない場合、300万円の副業に40% の税金がかかるので120万円の税金。
会社設立する場合、 300万円の副業から必要なランニングコスト50万円を引いた2 50万円に25%に税金がかかるので62.5万円の税金。
差し引くと、60万くらい税金が低くなったことになりますが、 経費の50万円を考えるととんとんになるんです。
しかし、100万円の売り上げだと、
会社設立しない場合、100万円の副業に40% の税金がかかるので40万円の税金。
会社設立する場合、 100万円の副業から必要なランニングコスト50万円を引いた5 0万円の25%に税金がかかるので12.5万円の税金。
差し引くと、25万くらい税金が低くなったことになりますが、 経費が50万円かかっているのでマイナスになります。
以上から、会社設立のメリットを得るには、 年間300万円以上の副業が最低限必要になります。
当たり前ですが、規模が大きくなるとより一層、会社を作ったメリットが大きくなります。
私の場合、 少なくとも年間100万円以上の税制上のメリットがあると計算さ れたために法人設立に至りました。
家族を役員に
私のスケジュール管理、ブログのネタ調達などなど妻にも働いてもらっているので役員にしています。
例えば、最終的に年間100万の利益がでそうだと推定される場合、家族を役員にすることも考えられます。
その100万円の利益を自分への報酬としてしまうと、メインの給与と合算されるため税金率が高く、まったく意味がなくなってしまいます。
たとえば、自分自身の税率が40%であるならば、自分への役員報酬として受け取ってしまった場合、その報酬に対しても40%の税金がかかってしまいます。
それを配偶者などの報酬にできたらどうなるでしょうか?
配偶者が他から給与を得ていないことが前提となりますが、
100万円以下であれば、メインの職場からの社会保障はそのままに配偶者に報酬を渡すことが可能です。
しかも、100万円以下であればほぼ税金がかかりません(詳しくは税理士に確認ください)。
いろいろと取り決めはしないといけませんが、私の場合、配偶者を役員としているので年間100万円の報酬を予定しています。
それらはほぼ税金がかかりませんので、私が報酬として受け取る場合より、40万円くらいの節税となります。
40万円の節税は大きすぎます。
⚠︎実際に運営する場合は、かならず、税理士に確認ください。
・Before tax:会社の場合、税引き前に経費化できる。給与のように税引き後の手取りより3〜4割お得なイメージ。
(イメージ)売上ー経費=利益⇨その利益のみに税金がかかる。
・キャッシュフローが複数ある:なにかあった時のための補償となりうる。気持ち的に余裕がある。
・家族を役員にできる:家族にも経営の一部を担ってもらうことで、役員報酬をだすことができ大きな節税効果が得られる
(注)詳細は、かならず税理士に相談すること
(イメージ)売上ー経費=利益⇨その利益のみに税金がかかる。
・キャッシュフローが複数ある:なにかあった時のための補償となりうる。気持ち的に余裕がある。
・家族を役員にできる:家族にも経営の一部を担ってもらうことで、役員報酬をだすことができ大きな節税効果が得られる
(注)詳細は、かならず税理士に相談すること
問題(デメリット)は出口
年間で200万円くらい法人の利益として残ったとします。
つまり、 法人税やランニングコストなど支払った後に残った額が200万円 とします。
10年継続したとして2000万円が残り、そのタイミングで 会社を終了したとします。
会社に貯まったお金はどうなるのか?
その2000万円を全部個人の懐に入れるということはできません 。
ここをよく考える必要があります。
退職金として当てても、 税金がかかってしまい、 会社を作らなかった場合と比較してどれだけ税金がお得になったか を事前にシミュレーションしとく必要があります。
ちなみに、毎年、役員報酬として自分に還元しても、 それ自体に40%もの税金がかかってしまいますから、 会社を作った意味がまったくありません。
私の場合は、自分への役員報酬はゼロにしています。
そうすると、 個人として使用できる自由なキャッシュは減りますが、 法人の収益を株式で運用したり、 不動産などの別の事業を発展させたりすることに使おうかと考えて います。
毎年200万円を配当利回り4% くらいの株式へ投資すると10年、20年積み立てられれば、 将来的に大きな配当金となり、 その時点で年金代わりに役員報酬を毎年得るという形でもいいかも しれません。
将来的な出口をシミュレーションして、 個々人で最適な出口戦略を練るのも楽しいものです。
他のデメリット
出口戦略以外のデメリットとして、
設立まで手間がかかる
経費がかかる
永続的に副業の収入が見込めない
が挙げられますね。
やってみて、設立までの手間はそれほど大変とはおもいませんでした。
いまは、私がお世話になったMoney Forwardなどの優秀なソフトがあるので設立までの手間はそれほど大変ではありません。
ほぼナビゲーションしてくれます。迷う点が少ないです。
次の記事でどのようにしたのかを説明します。
絶対かかるランニングコストとしては、
税理士費用が年間20〜40万円
最低限度の税金が年間10万円ほど
なので、途中でやめたとしてもダメージはそれほど大きくありません。
私も、仮に途中でやめたとしてもダメージが少ないと思って一歩を踏み出せました。
永続的に副業の収入が見込めないのは、私も感じます。
ただ、それで尻込みしていたら、何も進歩はありません。
事業を進めていくうちに新たな発見やチャンスがあるかもしれません。
悪いことばかりを想定せずに、将来発展することも想像してみましょう。
・出口戦略:起業前から会社で得た収益を自分に還元するか考えておく。節税目的なのか、運用して資産を増やし老後に役員報酬で取り崩すのか、さらに発展させていくのかを思い描いておく。
・設立までに手間がかかる:合同会社というスキームがあるので、会社設立無料ソフトがあるのですごく簡単。これでも面倒だと思うのであれば、そもそも起業は向いてない。
・ランニングコストがかかる:会社の取引を除くランニングコストは、税理士費用と最低限の税金で年間30〜50万円ほど。
・設立までに手間がかかる:合同会社というスキームがあるので、会社設立無料ソフトがあるのですごく簡単。これでも面倒だと思うのであれば、そもそも起業は向いてない。
・ランニングコストがかかる:会社の取引を除くランニングコストは、税理士費用と最低限の税金で年間30〜50万円ほど。
まとめ
本業以外に収入が得られるスキームがあるっていうのも非常に心強 いです。
世の中、不安定さが増してきており、 医師もずっと安定した職業というわけではありません。
AIの台頭、医師の働き方改革、 すさまじい勢いの人口減少などなどお先真っ暗な将来しか見えない のが現実です。
ぼーっとしていると、 知らない間に収入が激減ということもあり得ます。
今は高齢者に手厚く保険がカバーされていますが、今後、 社会保険費の削減で高齢者医療に制限がかかってくる可能性はありま す。
今の医療は大部分が高齢者が対象ですから、 保険診療に制限がかかると、 病院の収入は一気に低下し給与も削減されるでしょう。
「絶対にありえない。」という医師もいるかもしれませんが、 今の医療は保険診療であれば、 どんな高価な治療もほぼ無制限に施せる異常な状態です。 いつしか制限がかかると考えるほうが自然でしょう。
ということで、医師も安泰ではないことを常に頭において、 次の一手の対策を考えていたほうが生き残れると思います。
つぎは、私が作った「合同会社」とは何かについて説明したいと思います 。
【副業で合同会社を設立しました】誰でもわかる!合同会社とは?
2022年6月、副業で合同会社を設立しました。 副業が形になってきて、会社を設立する決心をしたものの、 ぽりぽり 一体どうやって会社を作るんだろう? と思っ...
最後までお読みいただきありがとうございました。
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